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ガイドライン再改訂!原状回復をめぐるトラブルを、未然に防ぐためにできること

(2011年 11月 8日)

賃貸住宅の退去時における原状回復をめぐるトラブルの未然防止のため、賃貸人・賃借人があらかじめ理解しておくべき一般的なルールを示した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が再改訂され、8月に国土交通省より発表されました。今回の再改訂にあたっては、賃借人・賃貸人・宅地建物取引業者・賃貸住宅管理業者・家賃債務保証業者・弁護士・消費者団体等・業界団体・その他各関係方面から意見を募集し、それらの意見が盛り込まれたものになっています。

■原状回復とガイドラインについて

@「原状回復」の定義と解釈
原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としています。また、いわゆる経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃料に含まれるものとされています。
⇒原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すことではないことを明確化

A「通常の使用」の定義と解釈
「通常の使用」の一般的定義は困難であるため、具体的な事例を次のように区分して、賃貸人と賃借人の負担の考え方を明確にしました。

A:
賃借人が通常の住まい方、使い方をしていても、発生すると考えられるもの

B:
賃借人の住まい方、使い方次第で発生したり、しなかったりすると考えられるもの
(明らかに通常の使用等による結果とは言えないもの)

A(+B):
基本的にはAであるが、その後の手入れ等賃借人の管理が悪く、損耗等が発生または拡大したと考ええられるもの

A(+G):
基本的にはAであるが、建物価値を増大させる要素が含まれているもの

⇒このうち、B及びA(+B)については賃借人に原状回復義務があるとしました。
 
B経過年数の考慮
前記BやA(+B)の場合であっても、経年変化や通常損耗が含まれており、賃借人はその分を賃料として支払っていますので、賃借人が修繕費用の全てを負担することとなると、契約当事者間の費用配分の合理性を欠くなどの問題があるため、賃借人の負担については、建物や設備の経過年数を考慮し、年数が多いほど負担割合を減少させるのが適当とされています。
 
C施工単位
原状回復は毀損部分の復旧ですから、可能な限り毀損部分に限定し、その補修工事は出来るだけ最低限度の施工単位を基本としていますが、毀損部分と補修を要する部分とにギャップ(色あわせ、模様あわせなどが必要なとき)がある場合の取扱いについて、一定の判断を示しています。

■ガイドライン再改訂3つのポイント

(1)原状回復にかかるトラブルの未然防止

@賃貸住宅標準契約書との連動を意識した原状回復条件様式の追加
退去時の原状回復にかかるトラブルを未然に防止するためには、契約時に原状回復条件を契約書に添付することにより、賃貸人・賃借人の双方が原状回復に関する条件を合意することが重要です。そのため、契約書に添付する原状回復の条件(賃貸人・賃借人の改善負担分担、賃借人の負担範囲、原状回復工事目安単価等)に関する雛形の様式が追加されました。

A原状回復費用精算書様式を追加 
原状回復にかかるトラブル防止のためには、契約段階(入口)における賃貸人・賃借人の合意が重要であることと同様に、費用精算(出口)の段階の透明化も重要です。そこで、費用請求の際の精算明細書の雛形を示し、各対象箇所の破損の状態を確認し、原状回復の精算を具体的に実施されるようになっています。

B特約について
賃貸借契約において特約を設ける場合の要件について、現行のガイドラインに記載されている内容が不明確であるとの指摘を受け、最高裁判例やQ&Aを追加し、特約の有効性・無効性の考え方の明確化が図られています。
 
(2)税法改正による残存価値割合(10%→1円)の変更
ガイドラインにおいて、経過年数による減価割合については「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」を参考にするとしており、償却期間経過後の賃借人の負担が10%となるよう賃借人の負担を決定してきましたが、平成19年の税制改正によって残存価値が廃止され、耐用年数経過時に残存簿価が1円まで償却できるようになりました。このため、ガイドラインにおける経過年数の考慮も、税制改正に従った形で改訂されています。
 
(3)裁判事例、Q&Aの追加
@Q&Aの追加
ガイドラインの運用等においてこれまでによくある質問として、具体的な事項のQ&Aが追加され、前回のガイドライン改訂後に出された主な判例21事例が追加されました。

(Q&A追加事例)
Q 賃貸借契約にクリーニング特約が付いていたために、契約が終了して退去する際に一定の金額を敷金から差し引かれました。このような特約は有効ですか。

A クリーニング特約については、
[1]賃借人が負担すべき内容・範囲が示されているか
[2]本来賃借人負担とならない通常損耗分についても負担させるという趣旨及び負担することになる通常損耗の具体的範囲が明記されているか或いは口頭で説明されているか
[3]費用として妥当か等の点から有効・無効が判断されます。

 
Q 物件を明け渡した後、賃貸人から原状回復費用の明細が送られてきませんが、明細を請求することはできますか。 

A 賃貸人には、敷金から差し引く原状回復費用について説明義務があり、賃借人は賃貸人に対して、明細を請求して説明を求めることができます。

今回、再改訂された「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の一部を抜粋してご紹介しましたが、この主旨を理解することで、原状回復をめぐるトラブルを未然に防ぐことも可能です。今月のオススメBOOKでもご紹介していますが、原状回復の負担についての事例などもたくさん紹介されていますので、オーナー様はぜひご一読下さい。国土交通省のホームページからもご確認いただけます。

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